こんにちは、白鳳社寺広報インターンの永野です。
今回は宮大工あるあるについて紹介します!!!
道具や作業服へのこだわりもある?!
宮大工にとって道具は、仕事の成果そのものを左右する最重要アイテムです。一般的な大工道具とは異なり、世代を超えて受け継がれてきたノミや鉋(かんな)、独自に研ぎ澄まされた刃物など、使い込まれた道具にはそれぞれ歴史があります。新品よりも長年連れ添った道具の方が使いやすいと語る職人が多い印象があります。道具1つ見ても配置や並べ方にもこだわりが出ますし、「自分専用の作業着」にも強いこだわりがあります。よく使う道具には自分の名前を刻み、作業着は汚れや傷を勲章のように感じることが多いです。新しい作業着だとなんとなく作業しにくいという気持ちがあるのは、古き良きものを大切にする文化が根付いているのが宮大工のこだわりでもあります。木のクセを読むのが当たり前だったり、ノミやカンナが自分にとっての相棒でもあります。
現場でのユニークな習慣もある?!
宮大工の現場でよく見られる習慣として、「朝一番の木の香りを感じること」が挙げられます。木材が放つ匂いで天気や湿度の変化を察知する職人さんもいるほど、作業を始める前の一息を大切にしているんだそうです。これは「宮大工あるある」の中でも特に共感される話の1つです。
また、作業前に神社仏閣の建造物に手を合わせて一礼することも欠かせません。何気ない日常でも自然と伝統を意識する瞬間ばかりです。休憩時間には、同僚とご飯を食べながら改修箇所の図面を広げたり談義したり、道具手入れのための「おしゃべりタイム」が始まったりもします。季節ごとの作業の違いを楽しむ文化や、現場ごとに変わる独特のルールなども多く、現場にいるからこそ味わえる「宮大工あるある」が溢れています。
こうした日常の中にも、伝統職人ならではのリアルな温かさを感じることもあります。木のクセを読むのが当たり前だったり、ノミやカンナが自分にとっての相棒でもあります。また宮大工では釘をほとんど使わないのは普通のことであり、「組む」ことが体に染みついていたり、旅行先で古い建物を見るとつい、勉強モードになってしまうんだとか…

宮大工の人間関係・コミュニケーションあるあるも?!
宮大工の現場では技術だけでなく、人間関係もとても大切にされています。若い人もベテランも、異なる背景を持つ職人同士が集まったりするため、それぞれの個性がぶつかり合いつつも、強い絆で結ばれているのが特徴です。
そんな雰囲気の中で生まれる「宮大工あるある」は、他の業界とは全然違います。現場でのコミュニケーションは、言葉だけでなく「姿勢」や「目配せ」にも現れます。「阿吽の呼吸」「背中で語る」など日々の仕事や何気ないやりとり自体が、師弟や仲間同士の信頼関係を築く要素になります。参拝よりも「この仕口すごいな」とじろじろ見てしまいつい、構造を見てしまいがちです。また、木がどう変化するか体が覚えているから、季節や湿気に敏感なことも分かります。図面よりも感覚で語りがちで「ここにはこう来るやろ」という独特の説明もあるみたいです。
師弟関係の独特な文化もある?!
宮大工の世界で最も特徴的なのが、師弟関係の濃さです。習い事やサークルといった軽さとは違い、「この人についていく」という覚悟のもと、厳しい修業の時期を過ごすのが「宮大工あるある」だと思います。
例えば、口で教えるだけでなく「見て盗め」という文化が根付き、若手は師匠の動きをじっくり観察して技を吸収することもできます。「あの時教えてもらえなかったけど、今になると意味が分かる」なんて話も良く耳にします。食事の席や道具の並べ方まで、伝統と礼儀が重んじられるのも特徴です。その一方で、気の使い方や言葉の選び方が自然と身についてくるので、社会人としての成長にも繋がります。定番の「怒られて成長する」や「無言の激励」など、ドラマのシーンもしばしばあるみたいです(笑)だから師弟との絆が強くなり、「大変だけど面白い」「一人前になるまでが勝負」といったリアルな声が聴けるのと同時に共有されています。
宮大工の働き方やキャリアパスあるある?!
伝統職人と聞くと、一途なキャリア、同じ現場で一生を働くイメージがあるかもしれません。今、宮大工の働き方やキャリアパスは、従来よりもっと多彩で柔軟になっています。長く働き続けるほど奥深く、多くの経験や知識が増え、独自のキャリアを築ける点が「宮大工あるある」です。
昔ながらの「弟子から棟梁を目指す」道も根強いですが、最近ではITやデザインの知識を活かした新しい分野への挑戦、または自分の技を活かして独立する人も増えています。
現場では、経験年数やポジションが違ってもお互いを尊重するあたたかな雰囲気があります。また、悩みや相談を素直に話せる空気もあります!
宮大工ならではのやりがいと苦労も?!
宮大工のやりがいといえば、「歴史を残す」ことに尽きます。自分が手がけた神社やお寺が何十年、何百年とその土地に残り、地域の人々に受け継がれていきます。完成した瞬間の達成感や、式年遷宮や重要文化財の修復といった大仕事を任される誇りは、他の職業ではなかなか味わえないものです。
一方で、苦労も絶えません。厳しい気候の中での屋外作業、何年もかかる長期プロジェクト、思い通りにいかない木の扱い…。特に「先人の技をどうやって守りつつ、新しい技術も取り入れるか」は、現代の宮大工が直面する大きな課題です。それでも、職人同士で励まし合い、乗り越えた話を語り合うことで、苦労もやりがいも共有されます。「大変だけど最高の職人道」でこれが宮大工のリアルな気持ちと言えます。また、木材を見るといい木かどうか瞬時に判断してしまい、無意識に値段まで想像してしまったり、神社仏閣の修復は想像以上に地道で「写真で見るよりめっちゃ細かい作業」なんだとか…
最後に
「宮大工」は言葉で伝えられないほど魅力的で、これからも受け継いでいかなければいけない職業です。
人の手でしか味わえない木への想い。1つ1つ丁寧に作られている「木造文化」を守ることが私たちの役目なのではないでしょうか。



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